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「3.11自分たちに出来ること」

高等学校
 学校らしからぬ静寂が続く今日この頃。何が本当の情報なのか分からない日々の中、「自分たちに出来る対策」を講じていく。その反面、「マスクの買占め、転売、間違った情報による混乱」が起こっています。「誰のための行動なのか、何のための行動なのか」こんな有事だからこそ、3.11東日本大震災で私たちに残されたこの言葉の意味を改めためて考えたいと思います。
 9年前に起こった未曾有の大震災。桜丘でも、「困っている人に寄り添う」と復興支援活動が始まりました。日本全国的に見ても多くの有志の方々がボランティアスタッフとして現地入りし、世の中には、「支えあい、つながり」と言う言葉があふれました。行動する姿に心打たれ、「支援の輪」は大きく広がり現地支援だけでなく、「自分たちに出来ること」を合言葉に全世界で支援活動が行われるほどでした。
 桜丘では、毎月11日駅前街頭募金を9年間雨の日も、風の日も、雪の日も、時に台風が目前に迫っていても立ち続けてきました。「現地に赴く支援にはいけないけれど、『自分に出来ることを』」と多くの生徒や先生方、地域の方がこの活動を続けてきました。「こんばんは!桜丘です。東日本復興支援募金活動をしております。ご協力よろしくお願いします!」この声を9年間豊橋の町に響かせ、「3.11を忘れない」という思いをつないできました。時に東北からお仕事で豊橋に訪れた人がその活動に涙を流し、生徒の手を取り、「ありがとう」と声をかけてくれたり、時に、「いつまでやってるんだ!」と心ない言葉に悔し涙したりする日もありました。それでも続けてこられたのは、「自分たちに出来ることを困っている人のために」という心をつないできたからだと思います。
 今年度の東日本大震災追悼集会は、新型コロナウイルスの影響のため、やむを得ず4.11へ延期となりました。しかし、思いは例年と変わりません。追悼の思いをそれぞれが胸に抱き、「集会」という形は取れませんが、思いを「集める」ことはできる。「3.11を忘れない」と言うのは、その時の状況をしっかりと心に留めておくのはもちろん、あの時日本が世界に魅せた「支えあいの心」を忘れず、桜丘がつないできた「みんなのために」の心を忘れないと言うことでもあると思います。
 生徒会では、集会ができなかった分、14名の生徒とSNSを利用し、「東日本大震災についてそれぞれでテーマ設定をし、レポートを作ろう」という活動をしています。SNS上でのやりとりは難しいところもあります。本来生徒会は「学校で遊べ」がテーマですが、学校に来ることができません。「顔と顔を合わせる人間本来のコミュニケーション」を大切にしていますが、それが出来ない現状の中で、「自分たちにできること」を考え、実施しました。また学校にみんながこられるようになったら情報を届けられるように準備中です。このレポートを作る生徒たちも9年前はまだ小学生。記憶にはあるけれど、おぼろげな記憶。少しずつ時間がたてば、「体験」としての記憶は、「教科書の中で学ぶ記憶」へと変わっていく。それでも変わってはいけない「自分たちにできること」という思いをつなぎ、今年の混乱の中の3.11を過ごしたいと思います。
(文責:船越)